概要
「 RDS(Aurora): 過去のDBクラスタースナップショットをまとめて削除」アクションでは、選択した複数のAWSアカウントのすべてのリージョンにおいて、過去のDBクラスタースナップショットの削除を一括して行うことができます。
DBクラスタースナップショットが過去のものかどうか判定するための基準は、以下の2通りで指定することができます。
- DBクラスタースナップショットが作成されてからの経過日数
- DBクラスタースナップショットの作成日が特定の日付以前
例えば、判定するための基準を「365日以上前に作成されたDBクラスタースナップショット」と指定して3つのAWSアカウントを設定した場合は、3つのAWSアカウントそれぞれで、利用可能な全リージョンにおいて、作成から365日以上経過したDBクラスタースナップショットが1回のジョブ実行で削除されます。
なお、特定のタグが付与されているDBクラスタースナップショットを削除する対象から除外することもできます。
設定時のオプション
| No. | オプション | 説明 |
|---|---|---|
| 1 | 削除するDBクラスタースナップショット |
経過日数で指定する場合 日付で指定する場合 |
| 2 | 特定のタグが付いたDBクラスタースナップショットを除外する |
削除対象となるDBクラスタースナップショットのうち、削除したくないDBクラスタースナップショットをタグで指定する場合にチェックします。 例えば、以下のように設定するとジョブ実行時にタグ「CASkip:yes」がついているDBクラスタースナップショット削除されずにスキップされます。 |
設定例
「RDS(Aurora): 過去のDBクラスタースナップショットをまとめて削除」アクションを使ったジョブを作成してみます。
- Cloud Automator の運用ジョブ画面から「ジョブの追加」ボタンをクリックします
- ジョブを所属させるグループを選択します
- トリガーの選択で、任意のトリガーを選択します
- アクションの選択で「RDS(Aurora): 過去のDBクラスタースナップショットをまとめて削除」アクションを選択します
- AWSアカウントの選択でAWSアカウントを1〜50件以内で選択します。複数選択する場合は、WindowsではCtrlキーを押しながら、macOSではCmdキーを押しながら選択肢をクリックしてください。また、Shiftキーを押しながら一括選択することもできます
- アクションのパラメーターを設定します
No. オプション 設定値の例 1 削除するDBクラスタースナップショット 365日以上前に作成されたDBクラスタースナップショット 2 特定のタグが付いたDBクラスタースナップショットを除外する チェックしない
削除されるDBクラスタースナップショットのプレビュー
このアクションでは、ジョブを実行した場合に削除されるDBクラスタースナップショットの一覧をあらかじめCSVファイルとしてプレビューすることができます。
プレビューを行う手順については「対象リソースプレビューCSVについて」をご覧ください
対象リソースプレビューCSVの内容
このアクションの対象リソースプレビューCSVは、文字コードエンコーディングがUTF-8で、以下のサンプルのような内容になっています。
1行につき、対象となる1つのDBクラスタースナップショットが記録されます。各列に記載される情報は以下の通りです。
| AWSアカウントID | DBクラスタースナップショットを所有しているAWSアカウントのID（AWSが付与する12桁の番号） |
|---|---|
| AWSアカウント名 | AWSアカウントの名前（AWSアカウントをCloud Automatorに登録した際に付けた名前） |
| リージョン | DBクラスタースナップショットが存在しているリージョン |
| DBクラスタースナップショット名 | DBクラスタースナップショット名 |
| 作成日(JST) | DBクラスタースナップショットが作成された日（日本時間） |
| 備考 |
空欄の場合、このDBクラスタースナップショットはジョブ実行によって削除されます。 skippedの場合、このDBクラスタースナップショットはジョブ実行時に削除されずスキップされます。 skippedの場合は、以下のようにスキップされた理由も記載されます。
|
実行結果の確認
- 作成したジョブのログボタンをクリックします
- 実行ログ一覧から該当の実行ログの詳細をクリックします
- ログの詳細にて結果を確認します
「成功」となっていれば該当のジョブが実行されて成功していることが確認できます。
「実行中」となっている場合はジョブの実行中なのでしばらく経ってから確認してください - それぞれのDBクラスタースナップショットの操作結果は「リソース操作結果」の項目で確認できます
- DBクラスタースナップショットの削除が成功したかどうかは「リソース操作結果」の最初に表示されている4つの箱（completed、skipped、aborted、failed）に表示される件数で把握できます
- それぞれのリソース操作結果詳細は、見出し部分をクリックすることで詳細表示を展開することができます
- リソース操作結果詳細
- 「AWSアカウント別サマリー」のタブには、AWSアカウント毎、リージョン毎に成否に応じたリソース数の集計が表示されます
- 「completed」のタブには、問題なく削除ができたリソースの詳細が表示されます
- 「skipped」のタブには、AWS Backupで管理されていたり、除外する対象とするタグが付いているためスキップされたリソースの詳細が表示されます
- 「aborted」および「failed」のタブには、処理中に何らかのエラーが発生したリソースの詳細が表示されます
ログのステータス条件
| ジョブの実行結果 | 条件 |
|---|---|
| 成功 |
削除すべきDBクラスタースナップショットがすべて問題なく削除できた場合。 スキップされたDBクラスタースナップショットがあっても成功となります。 |
| 失敗 |
以下の場合に失敗となります。
|
リソース操作履歴のステータス条件
| リソース操作結果 | 条件 |
|---|---|
| Completed | DBクラスタースナップショットに対するDeleteDBClusterSnapshot APIの呼び出しが成功した場合。 |
| Failed |
以下のいずれかの場合。
|
| Skipped |
以下のいずれかの場合。
|
| Aborted | 予期しない問題が発生した場合。 |
注意事項
このアクションには以下のような制限があります。
- 1つのジョブで設定できるAWSアカウントの数は最大50件
- 各AWSアカウントで利用可能なすべてのリージョンが処理対象となる（除外するリージョンを指定することはできない）
- 各AWSアカウント毎に一度に削除できるDBクラスタースナップショットは、すべてのリージョンにあるDBクラスタースナップショットを合計して最大で1,000件
- したがって、1回のジョブ実行で削除できるDBクラスタースナップショットの上限はAWSアカウント50件×DBクラスタースナップショット 1,000件＝50,000件となる
- AWSアカウント1つにつき、すべてのリージョンにある削除対象DBクラスタースナップショットの合計が1,000件を超えている場合は、ランダムに選ばれた1,000件が対象となり、それ以外のDBクラスタースナップショットは失敗となる
- AWSバックアップによって取得されたDBクラスタースナップショットはプレビューCSVやジョブの実行の対象になりません（CSVファイルには情報が掲載されず、ジョブ実行後もリソース操作結果に反映されません）。
このアクションで利用されるAWS API
このアクションは以下のAWS APIを利用しています。
実行するAWSアカウントにはこれらのAPIを実行可能なIAMポリシーがアタッチされている必要があります。